【基礎知識】2025年1月末に導入「在庫の不備と補てん」ポータルと在庫運用ルールの変更を簡単解説!

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さて、今回のテーマは2025年1月末に導入された「在庫の不備と補てん」ポータルと在庫運用ルールの変更について解説します。

この変更は、特に在庫管理や補てんプロセスにおける効率化と透明性の向上を目的としています。これにより、出品者様はこれまで以上にスムーズな運営が可能になるでしょう。

この記事では、以前までのシステムが抱える課題や新機能の詳細、変更が与える影響、さらに具体的な対応方法について詳しく解説します。

新たな仕組みにしっかりと適応し、ビジネスチャンスを最大化するための参考にしていただけますと幸いです。

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これまでの在庫管理における課題

これまでのAmazon出品における在庫管理のシステムでは、以下のような課題が出品者様にとって負担となっていました。

  1. 補てん額の不透明性:
    現在の補てん額は推定販売価格を基に算出されるため、出品者様が実際に負担したコストとの差異が大きい場合があります。
  2. 管理の煩雑さ:
    紛失・破損に関する補てん情報が一元管理されておらず、出品者様が複数の画面や問い合わせを通じて状況を確認する必要があります。
  3. 対応の遅延:
    手動での対応やAmazonとの連絡が必要な場合が多く、処理が遅れるケースが少なくありません。
  4. 補てん基準の一貫性不足:
    出品者様間で補てん額の算出にばらつきがあり、不公平感が生じる場合があります。
  5. コスト管理が困難:
    原価情報が補てんプロセスに組み込まれていないため、正確な収支計算が難しい状況です。

そのため、新しい「在庫の不備と補てん」ポータルおよび原価ベースの補てん額算出の導入は、Amazon出品者様にとって非常に有益と言えるでしょう。

2025年1月末:在庫の不備と補てんポータル導入

2025年1月末に、Amazonセラーセントラル内に「在庫の不備と補てん」ポータルが新設されました。

※FBAへ納品している在庫のみが対象。

この新機能には、以下のようなメリットがあります。

メリット

・一元管理が可能
紛失や破損した在庫に関する補てん情報を、このポータルから簡単に確認・管理できます。

・原価の入力と確認 ※現在一部の出品者のみ
Amazonが算出した原価をそのまま利用、もしくは出品者様ご自身で原価を入力することも可能になります。

※原価には製造や仕入れコストのみが含まれ、配送費や手数料は除外されるので注意が必要です。

・プロアクティブな対応が可能
ポータル上で在庫不備の状況を即座に確認し、必要に応じて追加情報を入力できるため、処理の遅延を回避できます。
これにより、在庫の補てんや不備管理が効率化され、時間と労力の削減が期待できます。
また、ポータルの使い方については詳細なガイドラインも準備される予定です。

・補てん額の透明性
原価を基に補てん額を算出するため、不明瞭な推定販売価格の使用が排除されます。

在庫の不備と補てんポータル閲覧方法

では、在庫の不備と補てんポータルを実際に見てみましょう。

①セラーセントラル メニュー「在庫」>「FBA在庫」

②左上メニューバー「在庫」>「在庫の不備と補てん」

こちらが実際の画面です。

日付範囲では補填申請の期限(紛失や破損が発生してから18カ月以内)と同じ範囲である最大過去18カ月までさかのぼることができ、「特定の日付」を選択することで期間指定が可能です。

また、SKU・FNSKU・ASINを指定して対象を絞っての検索も可能です。

日付範囲・対象商品を指定すると「概要・申請対象・処理中・解決済み」の4つの項目に反映されます。(指定しなくても表示されます)

それではそれぞれの項目を簡単に見ていきましょう。

概要

指定した期間に発生した問題のステータスをまとめて確認することができます。

申請対象

申請対象の紛失・破損・誤配送などの不備が一覧で表示されます。

自動補填の有無の確認ができ、手動で補填申請が可能です。

処理中

現在処理が進んでいる不備が一覧で表示されます。

「審査中」「追加情報が必要」などの状況確認も可能です。

追加情報が必要な場合は、指定された資料を提出するようにしてください。

解決済み

Amazon側での処理が完了した補てんの履歴が表示されます。

承認された補てんの詳細(返金額・在庫補てんなど)・却下されたリクエストの理由等を確認することができます。

原価を管理

また「原価の管理」ページも在庫の不備と補てんポータル内に展開されました。

※現在一部出品者様のみ、数週間のうちにすべての出品者様で利用できるようになります。

在庫の不備と補てんポータルの右上に表示されている「原価を管理」から確認することができます。

ページを開くと出品されているFBA商品が一覧で表示されます。

原価の設定を行っていない商品は原価欄に「Amazonが独自に算出」という文言とともに算出された金額が記載されています。

原価の申請方法と注意点

該当商品の右端 アクションに表示されている「申請する」から原価の申請が可能です。

※今後一括アップロード機能が設置されるとのことです。

「申請する」をクリックすると原価の入力欄と追加書類を添付できるポップアップが表示されるので、原価の入力・追加書類を添付し、申請を行ってください。

原価のみでも申請は可能ですが、追加書類もはじめから提出しておくことをおすすめします。

原価を証明する追加書類は以下の書類が受付可能です。

  • メーカーの請求書
  • 卸売業者の請求書
  • 仕入れ請求書
  • コマーシャルインボイス
  • 中国の発票(タックスインボイス)(以下に記載されている必要な項目を満たしている場合)

重要: Amazonでは、仕入先からの見積もり送り状、見積もり、または概算見積書、PO、ウェブサイトの商品やカタログ、オンラインショッピングカートからのスクリーンショット、および販売を直接確認できない書類は受け付けていません。

また追加書類には以下の情報が記載されている必要がありますので、提出前に必ず確認しておきましょう。

  • 書類名(メーカーの請求書、コマーシャルインボイスなど)
  • 書類の番号(請求書番号など)
  • 書類の日付(請求書の日付など)
  • 購入者の事業体名(Amazonに登録されている出品者の会社名)、住所、識別情報(VAT番号、C.I.F、N.I.Fなど)
  • 発行者の事業体名(出品者、ベンダー、メーカー、卸売業者、配送会社など)、住所、識別情報(VAT番号、C.I.F、N.I.Fなど)
  • 商品コード(SKU、ASIN、商品番号、シリアル番号、型番など)、説明、数量(単位)など、商品の詳細情報
  • 原価または購入価格の明記(出品商品1点あたりの価格または正味価格など)
  • トランザクションの通貨を記載

申請が却下されるケース

以下の場合、却下されることがあります。

  • 提出された原価が、同等商品または Amazon が算出した原価と比較して極端に大きな差がある場合。
  • 書類が偽造、改ざんされている、または判読不能である場合。
  • 販売事業者のアカウントに、不正行為、重大な規約違反、または出品行為に関する違反の疑いがある場合。
  • 同一商品の原価が頻繁に更新されている、または当該商品の補てん額に関する異議申し立てが行われ、過去 30 日以内に当該異議申し立てに対する判断がすでに示されている場合。

再申請は30日以上経過してから行うようにしてくださいね。

原価の管理について、Amazonセラーセントラルのヘルプページも公開されておりますので、詳細は下記のURLからご確認ください。

セラーセントラルヘルプページ 「原価の管理」
https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/GN655EHATZUVWBC3
確認日:2025年2月18日

2025年3月11日:補てん額の算出方法の変更とポリシー改定

今後、補てん関連で変更が予定されていますので、こちらも注意が必要です。

2025年3月11日より、商品が紛失または破損した場合の補てん額の算出方法およびポリシーが以下のように変更されます。

購入者注文前の紛失・破損の場合

従来

推定販売価格に基づいて補てん額を算出

新ルール

Amazonが算出した原価を基に補てん額が算出

原価とは、製造業者や卸売業者から商品を調達するコスト、または製品を生産するコストを指します。

配送費や手数料、関税などの費用は含まれません。

出品者様は、Amazonが算出した原価をそのまま利用するか、ご自身で原価を入力するかを選択できるようになります。

購入者注文後に紛失・破損した場合

補てん額はこれまで通り、注文時の販売価格を基に算出されます。

よって、3月11日までのポリシー改定までに「原価の管理」ページで原価を入力することをおすすめいたします。

補てん額の算出方法の変更について詳しくは以下の「プログラムポリシー」の変更からご確認ください。

セラーセントラルヘルプページ 「プログラムポリシーの変更」
https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/GQHQGBTD7XB7EECN
確認日:2025年2月18日

2025年1月10日:FBA商品の自動補てんと申請期間の変更

2025年1月10日より、フルフィルメントセンターで紛失したFBA商品に対する自動補てんが開始されました。

これにより、出品者様が補てん申請を個別に行う必要がなくなり、補てん状況はセラーセントラルの返金レポートで確認可能となります。

また、出品者様による補てん申請可能期間が以下の通り変更されました。

 

従来

変更後

フルフィルメントセンターでの商品紛失・破損

在庫元帳レポートに表示されてから90日以内

在庫元帳レポートに表示されてから60日以内

購入者返品に対する補てん申請

購入者への返金日または交換日から90120日以内

購入者への返金日または交換日から45105日以内(45日より前の申請は不可)

輸送中に紛失した商品の返送申請

納品プラン作成日から90120日以内

納品プラン作成日から1575日以内(15日より前の申請は不可)

Amazon補てん評価額に対する再評価申請

補てんが行われてから90日以内

補てんが行われてから60日以内

この新しいプロセスにより、申請の負担が大幅に軽減されるだけでなく、申請のタイミングを正確に把握できる仕組みが整備されています。

ただし、申請可能期間が従来より短縮されているため、スケジュール管理に注意が必要です。

破損・紛失商品の返金ポリシーおよび補填の申請は以下のURLからご確認ください。

セラーセントラルヘルプページ 「破損・紛失商品の返金ポリシー」
https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/G200213130
確認日:2025年2月18日

まとめ

今回の記事では、Amazonセラーセントラルの新設ポータルおよびポリシー変更について解説しました。本記事のポイントを以下にまとめます。

  • 在庫の不備と補てんポータルが新設。
  • 問題や補てん申請などが一括で行える。
  • 原価の入力が行える「原価の管理」ページも新設予定。
  • 2025年3月11日より補てん額の算出方法が変更され、原価に基づいた透明性のある補てん計算を導入予定。
  • 2025年1月10日よりFBA商品の自動補てんが開始され、出品者様の申請負担が軽減。
  • 補てん申請期間が従来より短縮されたため、スケジュール管理に注意が必要。

これらの変更をうまく活用し、Amazonでのビジネスをさらに効率的に進めていきましょう!

在庫管理についてお悩みでしたら、まずはお気軽にAmazon専門コンサル・運用代行のアグザルファまでご相談ください!

最後までお読みいただきありがとうございました

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